「あれ? 鍵、どこに置いたっけ?」
そんな経験、誰にでもありますよね。
年齢を重ねると、ちょっとした物忘れが増えるのは自然なこと。
でも、ふと心配になることはありませんか?
「もしかして、これって認知症の始まりなの?」と。
実は、物忘れと認知症には大きな違いがあります。
その違いを知ることで、必要以上に不安になることも、防ぐべきサインを見逃すこともなくなります。
今回は、「物忘れ」と「認知症」の違いを、できるだけわかりやすく、丁寧にお伝えします。
大切なご家族のために、自分自身のために、正しい知識を一緒に確認してみませんか?
1. 物忘れは“うっかり”、認知症は“記憶そのものが消える
《物忘れの特徴》
①名前や予定を一時的に思い出せないが、ヒントがあれば思い出せる
②忘れたことに自分で気づける
③生活に大きな支障はない
例:夕食後に薬を飲むのを忘れたが、薬箱を見て「そうだ、飲まなきゃ」と思い出す
《認知症の特徴》
①経験したこと自体をまるごと忘れる
②忘れたことに本人が気づかないことが多い
③日常生活や人間関係に支障をきたすこともある
例:夕食を食べたこと自体を忘れて「まだご飯食べてない」と言う
2. 認知症は“進行性”、物忘れは“安定的”
年齢による物忘れは、年を取ればある程度誰にでも起こるもので、急激に悪化することは少ないです。
一方、認知症は少しずつ進行し、記憶や判断力、日常生活に影響を及ぼすようになります。
3. 「最近おかしいな」と思ったら、早めの相談を
物忘れが認知症によるものかどうかは、本人だけで判断するのは難しいものです。
「最近、同じ話を繰り返す」「時間や場所がわからなくなる」といった変化がある場合は、早めに専門の医療機関に相談することが大切です。
早期発見・早期対応が、進行をゆるやかにするカギになります。
「年のせいかな?」と思っていたことが、実は認知症の始まりだった…というケースも少なくありません。
違いを知り、早めの対応を心がけることが、ご本人にもご家族にも安心につながります。
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